経済打撃「リーマン超え」「返済猶予、中長期的に考慮」副知事一問一答


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新型コロナウイルスによる観光客減少について説明する富川盛武副知事=3日午後3時半ごろ、県庁

 新型コロナウイルスの感染拡大による経済損失を発表した富川盛武副知事の、記者会見での一問一答は次の通り。

 ―今回は観光客減少による影響のみだが、県民消費の減少を含めるとさらに影響は大きくなるのか。

 「イベント自粛や物流の滞りで影響は出ていると思うが、消費はまだ把握していない。これまでリーマン・ショックや2001年の同時多発テロもあったが、それを超えているという認識だ」

 ―観光ハイシーズンの夏場まで感染拡大が及ぶと影響はどうなるか。

 「今のところ見通しは立たない。もし終息が見込まれ、夏場に観光客が戻ってこれば減少は少なくなる」

 ―経済対策などの財源はどのように作るのか。

 「2020年度の当初予算を組んだ時と状況が変わっている。オリンピックの聖火リレーの予算も不要になった。これらを編成しながら(新型コロナウイルス対策に)シフトしていく」

 ―今後の緊急対策や中長期的な取り組みは。

 「とにかく企業を生かすために緊急で対応しないといけない。中長期的な対策としては観光需要の喚起のため、海外の事情を見据えトップセールスなどを実施する。返済期間などを猶予してもらって融資を受けたとしても、いつかは負債となって企業の体質に響いてくる。その時にどう対応するかも中長期的に考える」