琉球新報社 
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い外出自粛の動きが広がる中、沖縄県出身のスポーツ関係者が自宅でできるトレーニングやストレッチを会員制交流サイト（SNS）で配信している。元ハンドボール日本代表の銘苅淳さん（35）は懇意の整体師とタッグを組み、体幹トレーニングの方法を動画で解説。プロバスケットボールBリーグの千葉ジェッツで選手の体作りを担う多田我樹丸さん（30）はライブ動画で「運動の習慣を付けよう」と、視聴者と交流しながらストレッチを楽しんでいる。
1カ月ほど前から、自身のユーチューブチャンネルでトレーニング動画の配信を始めた銘苅さん。多くの学校が一斉に休校になったため「家でもできるトレーニング」と題し、中高生を対象に段差やタオルなど身近なものを使った筋力アップの方法を解説してきた。
社会人も含めた外出自粛が目立ち始めた3月末からは性別年代を問わず取り組める内容に変更した。昨季まで居住していた福井県で働く整体師の大澤弘人さんと協力し、ペアで行うストレッチも紹介。「健康には心と体の維持が大事だ。今後は親子でできるものも配信する」と家族交流への活用も勧める。
多田さんのストレッチは通称「ガジュトレ」。インスタグラムのライブ動画を利用して動きを解説しながら筋を伸ばしたり、筋肉を手でほぐしたりして体を整える。毎日午後9時半ごろから、30分～1時間配信している。視聴者が即時に疑問点や要望をコメントするため「一緒にトレーニングを作っている感じ」と双方向のやり取りを楽しむ。
チームの選手を招いて2画面で進行する時は、500人以上が視聴することもある人気ぶり。「習慣付けは難しいけど、みんなでやっている感覚をつくることで毎日できる」と効果を語る。その上で「こんなに家にいることはなかなかない。家で一緒に体を動かそう」と運動不足の解消を呼び掛けた。
（長嶺真輝）
