「個人攻撃にならないように」 沖縄で大学生のコロナ感染 学内感染に危機感も


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 沖縄県内で大学生2人の新型コロナウイルス感染が判明した9日、県内の大学生や大学教員らは、大学内で感染が広がることを警戒し、危機感を強めた。感染者が批判を受けやすくなっているため、学生の特定による個人攻撃を心配する声も上がった。県内各大学は今月に入り、授業の開始延期や遠隔授業の導入を発表し、対策を強化していた。

 沖縄キリスト教学院大学・短期大学は「最近の県内の発生状況を見て休講延長も考えていた。今回、大学生が感染したことでより一層、オンライン授業や再開延長が現実的になる」と強調する。7日に共通科目授業の開始延期を発表した琉球大学は「毎日のように会議を開き、対策を話し合っていた。今後も各学部の責任者が集まり、引き続き防止策を協議する」と説明した。

 大学等非常勤講師ユニオン沖縄の新城知子執行委員長は「心配していたことが現実になりつつある。さらに警戒を強めないといけない局面になった」と語った。琉球大学大学院教育学研究科2年の小林倫子さんは「まずは感染した人の回復を祈っている。そして感染者が特定され、個人攻撃にならないことを願っている」と述べた。