泡消火剤 普天間基地の外に14万リットル流出 ドラム缶719本分


この記事を書いた人 Avatar photo 米倉 外昭
泡消火剤とみられる泡が流れ着いていたことを受け、検査のため海水を採取する県の職員=14日午後、浦添市の牧港漁港(大城直也撮影)

 米軍普天間飛行場から有害物質PFOSを含む泡消火剤が流出した問題で、基地外に流れた量が約14万3830㍑(200リットル入りドラム缶719本分)に上ることが14日、分かった。沖縄防衛局が県や宜野湾市に知らせた。

 普天間飛行場内の消火設備から流出した全体量が約22万7100㍑、うち米軍が基地内で回収したのは約8万3270㍑だった。6割以上が基地外の川などに流れ出たことになる。防衛省はいずれも消火剤原液ではなく、水で薄めた量と説明している。

 PFOSを含む泡消火剤は10日、普天間飛行場内の格納庫から漏出した。基地外の住宅街や河川にも流れている。防衛局によると、米軍は13日まで具体的な流出量を明かさず「かなりの量」と説明していた。

 宜野湾市の宇地泊川(比屋良川)に流れた分は全て除去できず、下流に広がった。浦添市の牧港漁港でも消火剤とみられる泡が見つかった。

 PFOSは発がん性や胎児の低体重化、成人の生殖機能への悪影響、肥満、甲状腺疾患などの健康リスクが指摘されている。【琉球新報電子版】