普天間流出の泡、PFOS濃度を分析へ 沖縄県と宜野湾市が川から採取


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泡消火剤とみられる泡が流れ着いていたことを受け、海水を採取し調査する県の職員=14日午後、浦添市の牧港漁港(大城直也撮影)

 【宜野湾】米軍普天間飛行場から泡消火剤が漏出した事故で、県と宜野湾市はそれぞれ14日までに宇地泊川(比屋良川)などから水を採取した。有害性が指摘される有機フッ素化合物PFOSの濃度分析を行う。市の結果が出るまでに2週間程度、県は1カ月以上かかるとみられる。

 県環境部は事故翌日の11日、宇地泊川3地点と湧水2地点、14日に浦添市の牧港漁港で水を採取した。民間業者に分析を委託するため契約業務などが生じ、時間を要するという。

 水道事業を担う県企業局もPFOSなどの濃度を測定する機器を保有している。機器を使えば1週間程度で結果が得られるが、今回採取した水は高濃度で汚染されている可能性が高く、機器が汚染される懸念があるため使用しないという。

 市は11日に市消防本部が宇地泊川で採取したが、量が少なかったため、市上下水道局が13日、川の上流と下流で改めて採取した。民間業者に調査を依頼しPFOSのほか、同じく有害性が指摘される有機フッ素化合物PFOAやPFHxSの含有量も調べる。

 市上下水道局によると、基地外へ流れ出た水は市管理の暗きょを通り、県管理の宇地泊川に流れる。暗きょはコンクリート製で地下への水の浸透はないという。