泡流出1週間、遊具を消毒「子どもたちが遊べるように」 不安ぬぐえぬ地元


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川の途中で滞留する米軍普天間飛行場から流れ出た泡消火剤=11日、宜野湾市の宇地泊川(ジャン松元撮影)

 【宜野湾】米軍普天間飛行場から発がん性が指摘される有機フッ素化合物PFOSを含む泡消火剤が流出してから17日で1週間。泡消火剤が流出した宇地泊川には泡消火剤の一部とみられる泡らしきものが残り、市民の不安はぬぐえない。市は16日までに、流出地点に近い上大謝名さくら公園、佐真下公園で遊具などを洗浄した。

 市と指定管理者は二つの公園で、高圧洗浄機などを使って遊具を洗浄、消毒した。市の担当者は「公園で泡は確認されなかったが、念のため作業した。子どもたちが安心して遊べることが大切だ」と話した。

 さくら公園に約20人の子どもたちを連れてきていた学童クラブ「アスリート工房」指導員の宮城克哉さん(49)は「新型コロナウイルス予防のため外で遊ばせたいが、流出事故があり二重のショックを受けている。市が遊具を洗浄したので安心できるが、米軍も信頼できるような対応をしてほしい」と話した。

 上大謝名自治会の大城ちえ子会長は「さくら公園はいつも親子でいっぱいなので、影響がないか心配だ」と話す。米軍の対応について「どうして有害物質の流出を基地内で食い止められなかったのか、明らかにしてほしい」と語った。