コロナ軽症者のホテル療養、那覇で開始 看護師常駐 医療機関の負担減へ


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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、沖縄県は17日から無症状や軽症の患者をホテルでの療養に切り替える。県内最初の受け入れホテルは「東横INN(イン)那覇旭橋駅前」。県が1棟を丸ごと借り上げて患者50人を収容する予定で、対象患者の選定を進めている。ホテルには看護師が2~3人体制で常駐し、医師は巡回で対応する。食事は弁当を配達し、療養期間中はホテルから患者の退出を認めない。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、沖縄県は17日から無症状や軽症の患者をホテルでの療養に切り替える。県内最初の受け入れホテルは「東横INN(イン)那覇旭橋駅前」。県が1棟を丸ごと借り上げて患者50人を収容する予定で、対象患者の選定を進めている。ホテルには看護師が2~3人体制で常駐し、医師は巡回で対応する。食事は弁当を配達し、療養期間中はホテルから患者の退出を認めない。

 16日現在、県内の患者95人のうち退院したのは7人で、80人以上が入院している。ホテル療養が可能となったことで医療機関は病床の確保や重症者の治療に集中でき、役割分担や負担軽減が図られる。今後さらにホテル数を増やすためには、常駐する医療従事者の確保が課題となる。

 対象患者はホテルで2週間療養後、症状の悪化がなければ帰宅できる。現在、入院患者は退院前にPCR検査で2回連続で陰性が確認されたら退院できる。国はホテル療養者に対しては検査をせずに帰宅することも可能とする指針を出している。同指針に基づき、県は検査なしで帰宅させる方針だ。

 ホテル療養者の陰性確認検査をせず、帰宅可能とすることで「陽性の人が市中にいるのでは」と県民に不安が広がることも予想される。県は「(ホテル療養者の)帰宅に際しては、症状が出たらすぐに受診することやマスクの着用など指導していきたい」とした。県は当初ホテル名は非公表としていたが「三役と調整し、ホテル側の了解も得て、患者プライバシーを確保する前提で公表に至った」と説明した。