沖縄発着の予約、87%減り6万人 大型連休 減便でさらにキャンセルか


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 沖縄発着路線を運航する国内航空6社は22日、ゴールデンウイーク期間(4月29日~5月6日)の予約状況を発表した。全体の予約人数は6万1698人で、前年の51万9308人から87・2%の減少と大幅に落ち込んだ。日が近づくにつれてさらにキャンセルが出る見込み。各社とも減便が続き、提供座席数は前年比41・7%減の36万3370席となった。
 提供座席数に対する予約率は6社合計で17・0%となっている。昨年は日並びと天皇代替わりで最大10連休となり、満席に近い路線も多いなど予約率は83・3%と高水準だった。
 今年は新型コロナウイルスの影響で航空需要は落ち込んでいる。一方、県外から感染が持ち込まれる事例が確認されており、医療関係者からは大型連休中の来県に警戒感が示されている。
 全日本空輸(ANA)の期間中の予約率は12・6%。前年に29万6040人だった予約人数が、前年比86・5%減の3万104人となっている。集計発表後の23日に連休期間の追加減便を発表しており、担当者は「減便とともにさらにキャンセルは出るだろう。先行きは見通せない」と話した。
 日本航空(JAL)は予約率が42・3%と比較的高めだが、減便により提供座席数も前年に比べて6割以上減っている。羽田―那覇路線は、昨年は臨時便を25便運航するなど好調だったが、今年の予約数は前年比81・5%減の1万3484人となっている。伊丹―那覇路線は同86・2%減の1992人だった。
 日本トランスオーシャン航空(JTA)の予約率は30・7%。は連休期間中、羽田―石垣、羽田―宮古、関西―石垣などの路線を運休する。関西―那覇の予約数は前年比83・4%減の1327人となっている。那覇―岡山は34人、那覇―小松は39人と前年の1%程度となっている。JTAの担当者は「公共交通機関として物流を止めないためにも工夫をしながら運航を続けている」と話した。
 離島路線を運航する琉球エアーコミューター(RAC)は、那覇―宮古路線が同88・9%減の65人、那覇―石垣は同98・9%減の7人だった。

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