特売日の縮小も スーパー「3密」回避徹底 巣ごもり需要で客足絶えず


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 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため店舗や施設の休業が広がる中、生活インフラとして営業を続けるスーパーには、自宅で過ごす時間が増えたことによる「巣ごもり需要」から買い物客が絶えない。店舗の混雑や行列が来店者、従業員の感染につながりかねず、危機感を強めるスーパー各社は混雑の抑制に懸命になっている。「3密(密閉・密集・密接)」回避の対策を取り、買い物時間帯の分散など来店客にも協力を呼び掛けている。

感染拡大防止のため、会計を待つ間は一定の距離を保つように呼び掛けている=21日、南風原町の丸大南風原店

 新型コロナの影響で飲食店や繁華街の人出は減る一方、家庭消費の増加によってスーパーには食料品や日用雑貨を買い求める行列が見られる。各社はレジに飛沫(ひまつ)防止のシートを設置するほか、会計待ちの列で前後の間隔を空けるよう呼び掛けるなどの取り組みを進める。

 玉城デニー知事が20日に出した県独自の緊急事態宣言でも「スーパー・店舗での混雑防止のための入店コントロール」の取り組みが盛り込まれた。これを受けてサンエー(宜野湾市)は22日、食品館が特に混み合う時間帯(日曜日の午前9時~午後1時)を店頭やホームページで案内した上で、混雑時間帯を避け、できるだけ少人数での来店を呼び掛けた。イオン琉球(南風原町)のスーパー各店舗が特に混み合うのは、特売日の火曜日と水曜日、そして日曜日の午前中で、混雑状況によっては入店制限もあり得るとしている。同社広報は「生活インフラとして営業を続けるためにも、ご協力いただきたい」と理解を求めた。

 客を呼び込む特売を縮小する動きもある。丸大(南風原町)は15日から朝市をやめ、25日からは夕市もやめた。店内のパネルでマスクの着用などを呼び掛けている。丸大の担当者は「店舗スタッフは常に感染リスクの不安を持ちながら業務をしている。来店客はもちろん、従業員の不安も解消していきたい」と話した。

(玉城江梨子、石井恵理菜)

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