石垣、飲食店絡みコロナ3人目 県「クラスターには至らず」 市は「行動自粛を」


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 石垣市から4人目となる新型コロナウイルス感染者が28日、確認された。4人のうち3人は市内の「ヘイランド」または「ヘイナイト」という系列の飲食店に滞在していたという共通点がある。飲食店をめぐるクラスター(感染者集団)の可能性も指摘されるが、現時点で国の基準とする「同一場面から5人以上」には当たらない。市が開設した相談外来の受診数、PCR検査数も減少しているため、県はクラスターには至っていないとの見方を示す。大型連休が本格化する前に、市は引き続き行動自粛を呼び掛けている。

 市内から4人目の感染者が出たことについて中山義隆市長は「まだ市内に感染が疑われる人がいる可能性もある。大型連休も行動を自粛してもらいたい」と話した。市内在住の宮良栄子さん(87)は「今でも買い物も含めて外に出るのを抑えているが、さらに気をつけなければ。さらに広がる可能性があるから、観光客には今は絶対に来ないでほしい」と話した。

 市によると、市内の飲食店関係で最初に感染が判明したのは13日。同店従業員で、店を訪れた来島者から感染したとみられる。次いで16日に2人目の男性従業員が感染した。2人目の従業員は症状が出た後も市内の複数の飲食店で会食を繰り返したとされ、市は濃厚接触者が数十人から100人以上いる可能性があるとして市民に注意を呼び掛けていた。


◆石垣でもPCR検査 来月から

 【石垣】石垣市の中山義隆市長は28日、市役所で会見を開き、県立八重山病院に新型コロナウイルスの感染を調べるPCR検査の検査装置を導入すると発表した。運用が開始されれば、検査機関がある本島に送るため、検体採取から結果判明まで2~3日を要した状況が改善され、即日で結果が判明する。

 5月1日に機器を設置し、7日からの運用を目指すとしている。