第2滑走路できたけど…那覇空港離着陸44%減 運用1カ月、コロナ直撃


第2滑走路できたけど…那覇空港離着陸44%減 運用1カ月、コロナ直撃
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 那覇空港第2滑走路の運用が始まった3月26日から1カ月間の民間航空機の離着陸回数が、2本の滑走路を合わせても昨年同期間比で約44・2%減の6870回(自衛隊機を除く)だったことが29日までに那覇空港事務所への取材で分かった。特に国際線の航空機は全便運休し、貨物便が24回運航しただけのため、昨年同期比百分の一程度まで激減した。第2滑走路が完成し利用増が見込まれていたが、新型コロナウイルスの感染拡大による来県自粛や渡航自粛が大きく影響した。

 第2滑走路の運用が始まった3月26日から4月26日間で国内線の航空機は6846回離着陸した。沖縄を発着する国際線は最大時には週200便以上が就航していたが、3月24日以降ゼロとなり、1カ月間で貨物便だけ24回離着陸した。3月末まで運行していた全日本空輸(ANA)の国際貨物ハブ事業も4月、5月とも全便運休が決まっている。

 一方、第1滑走路しかなかった昨年3月26~4月26日の那覇空港の離着陸回数は1万2324回(国内線1万66回、国際線2258回)だった。

 那覇空港は滑走路が2本になることで年間発着容量が現在の13万5千回から24万回に拡大した。第2滑走路は現在の滑走路の1310メートル沖合を埋め立てて建設し、3月26日から運用開始された。総事業費は2074億円。

 昨年から今年にかけて、民間航空機のほか、海上保安庁や県警などの航空機がそれぞれ500回程度離着陸しているが、大きな変動はなく、今回の集計には含んでいない。

 また、自衛隊の航空機は日常的に那覇空港を離着陸しているが、自衛隊は同期間のデータの提供はできないとしたので集計から除外した。