沖縄電力3月期決算は減収増益 燃料価格低下で費用圧縮


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 沖縄電力(本永浩之社長)は30日、2020年3月期の連結決算(対象子会社12社)を発表した。販売電力量は前年を下回り、売上高は前期比0・6%減の2042億9600万円となった。燃料価格が低下したことなどから費用が圧縮され、経常利益は同78・4%増の93億1100万円、純利益は同78・7%増の67億500万円と3年ぶりの減収増益となった。

 単体では売上高が同0・8%減の1944億7100万円、経常利益が同98・2%増の73億2100万円、純利益が同86・2%増の56億5100万円だった。

 本永社長は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う電力需要への影響について「3月までは限定的だった。4月以降に飲食店やホテルなどが休業しているので影響も出ていると思うが、具体的には今後明らかになってくる」と話した。

 21年3月期の連結業績予想は、売上高が6・1%減の1918億円、経常利益が0・1%減の93億円、純利益が同4・4%増の70億円を見通している。新型コロナの影響については「算定が極めて困難」として織り込んでいない。

 20年3月期の販売電力量は同1・8%減の73億1600万キロワット時だった。新電力への切り替えなどによって需要が減少した。今年1月時点の新電力のシェアは6・3%で、前年同時期に比べ2・6ポイント増加した。

 費用面では、原油価格が前期の1バレル当たり72・2ドルから67・8ドルに、石炭価格が1トン当たり同107・1ドルから88・6ドルに低下、為替レートも前期比で円高となったことから燃料費は同9・7%減の488億3600万円となった。減価償却費は同4・5%減の216億9300万円だった。