―県議選の争点と意義についてどう考えるか。
「世界で猛威をふるう新型コロナウイルス感染防止対策と医療体制強化に向けた具体的な施策が問われる。辺野古新基地建設の是非も争点だ。県民投票で示された民意を政府に示さなければならない」
―辺野古新基地建設問題の解決策をどう考えるか。
「普天間飛行場の危険性除去には即時閉鎖撤去するしかない。そもそも2013年に当時の仲井真弘多知事が5年以内の運用停止を政府に求め、安倍晋三首相は約束したがほごにした。政府に具体的な工程表を公文書として出させる。政府は新基地建設を沖縄問題として矮小(わいしょう)化しているが、巨額な予算が執行される事業であり国全体の問題だ。国民全体での議論が必要だ」
―最重要政策は。
「にぬふぁぶしの設立理念は『建白書』の実現と辺野古反対だ。その2点をしっかり訴えていきたい」
―新型コロナで落ち込む県経済をどう立て直すか。
「県経済はサービス業が大きな比重を占めている。業者に対する光熱費や家賃などの補償、税金の支払い猶予や減免をすべきだ。国の施策から漏れる細かな部分は県が担うべきで、県にきめ細かな施策の実施を要望していきたい」
―他党との連携は。
「『オール沖縄』のウイングを広げるためにも同じ志を持つグループと協力していきたい。今、オール沖縄の保守側のウイングが狭く、ウイングを広げないといけない。県議選は政党選挙の側面もあるが、にぬふぁぶしは市町村議員が主体だ。だからこそ発揮できることもある」
―県議選が今後の政局に及ぼす影響をどうみるか。
「県議会で与党が多数を占めなければ、知事の訪米費用や辺野古に関する訴訟費用などが通らない。新基地建設阻止など玉城デニー知事が知事選で県民と約束した公約を実現させるためにも多数を維持する必要がある」
―次期沖縄振興計画の在り方についてどう考えるか。
「自立経済が実現していない中、沖縄振興特別措置法の延長は必要だ。ただ、今の振興法には影の部分もある。それは福祉分野だ。本来、光を当てなければならない子どもの貧困や保育、教育分野への施策が十分ではなかった。政治の果たす役割は社会的弱者に光を当てることだ。そのためには、県や市町村の裁量権を広げることが必要だ」
(’20県議選取材班)
(おわり)