交通弱者もタクシーも笑顔に 宮古島市が14社に3600万円支給 名護では買い物利用チケット


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
※写真と本文とは関係ありません

◆宮古島市、14社に補助金

 【宮古島】沖縄県宮古島市の下地敏彦市長は21日、市役所で会見し、高齢者や病人など交通弱者の移動手段確保のための「地域公共交通支援事業」の実施を発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で運行継続が困難な状況にある市内タクシー事業者14社に補助金3600万円を支給する。

 会見に同席した県ハイヤー・タクシー協会宮古支部の下地隆之支部長は「業界の支援よりも、交通弱者の足の確保という大きな役割を担った。公共交通の役割を果たしたい」と感謝した。

 事業実施にあたり4月30日に、同支部から市に支援要請があった。

 市は医療や福祉、経済などさまざまな面で1日当たりタクシー60台の運行確保が必要と判断した。事業期間は5月11日から7月9日まで。1台につき日額1万5千円を補助金として支給する。

 下地市長は「生活に必要な移動の際は安心してタクシーを利用してほしい」と話した。

◆名護市、チケット1万1700世帯配布

 【名護】名護市議会(大城秀樹議長)は22日、臨時会を開き、新型コロナウイルス経済対策として、交通弱者に買い物支援のタクシーチケットを配布する「交通弱者買物支援事業」の4345万円を盛り込んだ、2020年度一般会計補正予算案を全会一致で可決した。一般財源を活用する。

 交通弱者買物支援事業の対象は(1)70歳以上(2)妊婦・1歳未満の乳児がいる(3)障害者手帳を保有―の計約1万1700世帯。市内のタクシー3社で使えるチケット3360円分を各世帯に配布する。車や買い物代行、デリバリーサービスで使える。事業期間は6月8日~7月19日の予定。