玉城県政と辺野古問う 沖縄県議選が告示、64人出馬 12氏が無投票当選


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県議選勝利に向けガンバロー三唱する支持者ら。新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、距離を保ちアルコール消毒を徹底した=29日午前、本島南部

 任期満了に伴う第13回県議会議員選挙(定数48)が29日、告示された。13選挙区で64人が立候補を届け出た。うるま市(定数4)、浦添市(同4)、名護市(同2)、石垣市(同2)の4選挙区で12人の無投票当選が決まった。四つの選挙区が無投票となるのは1972年の第1回県議選と並び最多。残る9選挙区、36議席を52人が争う。玉城県政発足後初の県議選で玉城県政の中間評価にも位置付けられる。30日から期日前投票が始まる。6月6日投票の竹富町を除き、7日に投票、即日開票される。

 知事選と同様に県内政局の天王山となる県議選は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の是非や日本復帰50年を見据えた沖縄振興の在り方、子どもの貧困問題、医療福祉などが主な争点となる。新型コロナウイルス感染症が県経済や県民生活を直撃する中、経済や生活の立て直しに向けた政策も問われる。

 立候補者の内訳は与党系35人、野党系23人、中立系6人となっている。玉城知事を支える県政与党が多数を維持できるか、野党自民や中立の公明、保守系無所属勢力が過半数を占めるかが最大の焦点だ。県議選は玉城知事の県政運営に直結するほか、2年後の県知事選にも大きな影響を与える。

 候補者の多くは立候補を届け出た後、選挙事務所前などで出発式や出陣式を開き、支持者を前に第一声を上げた。いずれの候補者も新型コロナ感染防止のため出発式の規模を縮小、支持者同士の間隔を空けたり、アルコール消毒を徹底したりするなどコロナ禍の中、9日間の選挙戦が火ぶたを切った。

 立候補者は、71人が出馬した2016年の前回県議選より7人少ない。2000年以降の県議選で60人台となるのは、63人が立候補した12年の県議選以来2度目。

 県選管によると、28日現在の選挙人名簿登録者数は116万8778人。