県立高 きょう部活動再開 父母の手も借り準備に汗 宜野湾野球部 選手ら笑顔で胸膨らませる


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 県立高での部活動が1日から再開される。前日の31日、久しぶりの部活動に向け準備を始める生徒らの姿があった。宜野湾高野球部は選手と保護者が炎天下の中、草刈りや清掃に汗を流した。全員が顔を合わせるのは約2カ月ぶりで、選手たちは笑顔で活動再開に胸を膨らませる。7月4日に開幕する「2020県高校野球夏季大会」に向け気を引き締めていた。

 開始予定時刻の9時には、80人以上が集まり、既に作業を始めていた。保護者会の濱川あずさ会長は「親たちでやろうと思ったら、選手たちも率先して手伝いに来てくれた」と、入部希望の1年生も参加し、黙々と作業を進めた。約3時間の作業を終えると、ゴミ袋100個以上が山積みになり、荒れていた芝もきれいになった。

 終了後、池宮城朗監督は「甲子園はなくなったが、県大会がある。明日から良いスタートが切れる」と生徒を鼓舞した。本年度で定年する池宮城監督にとっても最後の夏だ。「最後の最後までしっかり取り組んでいこうな」と呼び掛けた。

 30日には、夏季大会の概要が発表され、選手登録数の拡大や無観客などの対応が発表された。けがで秋季、春季大会とベンチ入りを逃した松門龍輝主将は「夏の大会こそ万全の状態でベンチに入りたい」と今大会に懸ける。

 選手権大会の中止で一時はチームの気持ちがばらばらになりかけた。戸惑いもあったが、全員で話し合い、今は、夏季大会に向け「もっと結束力が高まった」。3年生9人全員での出場と8強以上を目標に、闘志を燃やしていた。

部活動再開を前に、保護者と一緒に運動場やその周辺を整備する宜野湾高の野球部員ら=31日、宜野湾市の同校