糸満市長選の政策比較 コロナ対策で上原氏「緊急対策遂行し寄付募集」當銘氏「プレミアム商品券事業を」


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 【糸満】7日投開票の糸満市長選が、31日に告示された。2期目を目指す現職の上原昭氏(70)=無所属、自民、公明推薦=と、新人で前市議の當銘真栄氏(54)=無所属、同じく新人で会社員の仲間堅二氏(60)=無所属=の3氏が立候補を届け出た。市民からの要望が多い新型コロナウイルス感染症対策や、経済効果・地域発展の期待が高い真栄里地区の整備構想など、立候補者の政策を見比べる。

 現職の上原氏は「(1期目の)4年間で種をまいた事業を花咲かせることが使命だ」として、市政継続を訴えている。新人の當銘氏は「市民不在の市政運営を変え、市民の声が反映される市にしたい」として、市政刷新を目指している。仲間氏も市政刷新の立場だ。

 新型コロナウイルス感染症対策では、上原氏は「水道基本料金減免」などの緊急対策のほか、困窮世帯や学校生活支援のための寄付を募ることも掲げている。當銘氏は「プレミアム商品券事業」などのほか、フードバンク事業強化、家庭内暴力やDV防止の支援制度整備なども提案する。

 真栄里地区の整備構想については、上原氏は「企業誘致により雇用拡大につながる。税収アップにもなる」と訴えている。當銘氏は「多方面の産業誘致を行う。役所機能を集約し市民交流の場もつくる」と話している。

 観光について、上原氏は「周遊型観光のための観光拠点の整備を進める。真栄里地区を拠点に市内外の公共交通ネットワークの形成に取り組む」、當銘氏は「海を活用し、子どもたちの発達支援プログラムとしてイルカセラピー施設の設置と観光資源化」を挙げている。


<仲間氏の主な政策>

 仲間氏の政策は次の通り。

 【最重要施策】
▽都市計画の見直し
▽市役所の高台移転、避難場所の確保
▽適材適所の土地活用で財政赤字の解消

 【市街地活性化策】
▽旧糸満町内や農村集落内の道路拡張を行い、車社会に適応可能な町として再生させる

 【産業振興・雇用】
▽都市計画(土地活用制度)の改革を行い、民間の仕事を増やし企業誘致が可能な制度にする

 【農水産業】
▽海の環境を守り養殖技術の向上を図る。観光に力を入れ、農産物の消費拡大に努める

 【その他】
▽高台への公園移設でプロ野球誘致、芸能コンサート施設実現
▽復帰50周年記念で三和地区海岸に海洋博誘致