嘉手納「愛」CDに 地元の歌をリマスター、小中校生ら新たに録音


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レコードに収められた町歌(手前左)やカセットテープに収録された總管音頭(同右)が一つのCD「かでなのうた」に

 【嘉手納】我が町、嘉手納町への愛を込めて…。沖縄県嘉手納町はこのほど、「嘉手納町歌」や「町民音頭」などを収録したオリジナルCD「かでなのうた」を制作した。町歌と町民音頭は旧北谷村から分村35周年、新庁舎落成を記念し1983年に制定された。当時、レコードに収録されたが音質に問題があり、自治会などからCDの制作を要望する声が上がっていた。町は音源を改良(リマスター)した上で各曲を新たに収録。担当者は「特別な日だけではなく、日ごろから町民の耳に届けられるような内容に仕上げた」と胸を張る。

 オリジナルCDには、市民有志が手掛けた「總管(そうかん)音頭」をはじめ、屋良小、嘉手納小、嘉手納中、嘉手納高校の校歌も盛り込んだ。校歌はいずれも各校の生徒代表が昨年秋に、町水釜のマルチメディアセンターで収録して音を重ねた。

 編曲や、CDのジャケットデザインは、地元出身のDJ KEINが手掛けるなど、とことん「メイド・イン・カデナ」にこだわった。

 町歌と音頭は歌詞入りと音声がないカラオケ版を、校歌も歌詞入りとオルゴールのみで楽しむBGMバージョンを収録した。

 嘉手納小出身で企画財政課課長の我謝治彦さんは「嘉手納小では掃除時間に校歌のBGMを流している。日ごろから子どもたちが校歌や町歌に触れることで、より一層、町に対する愛着心が育まれのではないか」と期待を寄せる。

 屋良小出身で同課職員の洲鎌亮さんは「CD制作にあたり、各校の良さを垣間見ることができた」と笑う。洲鎌さんはまた、「どれもこれも地域に根ざした力作ばかり。年に数回しか使われないのはもったいない」と述べ、登下校時や自治会の催しなどで「積極的に町歌や音頭、校歌を流し、“嘉手納愛”を深めてほしい」と呼び掛けた。

 CDは300枚を制作し、各自治会や学校、町福祉協議会などに配布した。問い合わせは(電話)098(956)1111(企画財政課)まで。

CD「かでなのうた」をPRする町イメージキャラクターのいもっち(中央)と町職員=5月27日、嘉手納町役場