融資保証申し込み前年比11倍 沖縄県信用保証協会へ5月に2698件


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 新型コロナウイルス感染症の影響で中小企業の経営状況が悪化する中、県信用保証協会(町田優会長)への保証申し込みが前年の10倍超と大幅に増加している。5月の申込件数は前年同月比11・2倍の2698件、金額は同12・6倍の424億4780万円となった。承諾件数は同7・3倍の1768件、金額は同7・1倍の238億2127万円となった。新型コロナの影響が長引き、資金繰りが厳しい企業が増えていることが浮き彫りになった。

 同協会の担当者は「飲食業やホテルなどのサービス業など、観光関連の業種が直接的なダメージを受けている」と話した。県融資の中小企業セーフティネット資金の利用が多く、ほとんどが運転資金に利用しているという。

 信用保証制度は、中小・小規模事業者が金融機関から事業資金を借り入れる際に、信用保証協会が公的な保証人となり資金を借りやすくする制度。

 3月の保証申し込みは同2・5倍の1001件、同2・7倍の180億2323万円、承諾は同2倍の783件、同2・2倍の132億1392万円。

 4月は申し込みが同6・6倍の1737件、金額は同7・6倍の283億6125万円で、承諾は同5・5倍の1229件、金額は同6・2倍の191億8767万円。月を追うごとに影響が深刻化している。

 4月の承諾分のうち、業種別では宿泊や運輸、レジャーなどを含むサービス業の承諾金額が同9・1倍の52億546万円と最多だった。飲食業は同16倍の32億8045万円となった。