コザ信金、経常収益41億 利益は19%減少 3月期決算


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 【沖縄】コザ信用金庫(金城馨理事長)は3日、2020年3月期決算を発表した。売上高に当たる経常収益は前期比4・1%増の41億1700万円、経常利益は同71・6%増の6億600万円だった。純利益は法人税の増加などで同19・1%減の1億6900万円となった。本業のもうけ額を示すコア業務純益は、貸出金利息の増加で同17・5%増の8億5100万円となり、9億円を超えた06年度以来の高水準となった。

 新型コロナウイルスの感染拡大による影響は決算にはまだ表れず、コア業務純益は3期連続で増加した。県内経済の好調さと同金庫が65周年を迎えたことで預金量、融資量が増えた。

 預金平均残高は同7・7%増の2075億6200万円、貸出金平均残高が同9・5%増の1410億6800万円。自己資本比率は、同0・31ポイント減の7・58%となったが、国内基準の4%を上回っている。不良債権比率は同0・02ポイント上昇し1・19%。

 21年3月期の経常収益は、新型コロナウイルスの影響で運転資金需要の増加などを見込んでおり、ほぼ前期並みの41億9900万円を見通している。経常利益は9・5%減の5億4800万円、純利益は103・5%増の3億4400万円を見込んでいる。

 金城理事長は「新型コロナの影響は収束しつつあるが第2波、第3波がいつ来るか分からない。県内経済がしっかりと回っていない中、顧客のサポートに力を入れていく」と述べた。