コロナ自粛で6割の子「負の変化」 メディア漬けや不規則、体調にも こども園協会調査


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 【東京】全国認定こども園協会は5日、新型コロナウイルス感染拡大を受け、就学前の子育て家庭を対象に5月に実施した緊急アンケートの結果を公表した。6割の家庭が「子どもに気になる変化」があったと回答した。通常使う施設の利用を自粛して「自宅幽閉」となった家庭で、「仕事に集中できない」「子どものメディア漬け」「DVがひどくなった」など、保護者にも子にも発生する悩みや課題が噴出している実態が明らかになっている。

 子どもの健康面への不安も多かった。「いきなり大きな声を出す」「じんましんが出た」「長女が心因性頻尿になった」「3歳男児に吃音(きつおん)が見られるようになった」など、ストレスが具体的症状となって表れている様子がうかがえる。

 こども園協会の王寺直子副代表理事は、日本記者クラブでオンライン会見し「自由記述も多く寄せられ、SOSが噴出して母親への負担が限界に達していたことが分かる。子育て家庭の環境に早急な改善が求められる。非常時の『保育の必要性』を柔軟に判断して、預かり保育や相談・支援の提供を検討する必要がある」と指摘した。

 調査はさまざまな団体が協力してオンラインで5月15~25日に実施し、全国47都道府県の小学校未就学児0~6歳の子どもがいる保護者5777件から回答を得た。調査は継続中。

 30代の回答が最も多く62%、次いで40代が25%いた。母親からの回答が9割超と圧倒的に多かった。沖縄県内からの回答と明示したのは23件あった。

 調査には、こども園協会のほか、子育てひろば全国連絡協議会など全国の子育て支援の6団体が協力した。