「テレワークは離島から」沖縄県が人材育成へ予算 「企業誘致と同じ」


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予算を増額し、対象地域や人員を拡充した離島テレワーク人材育成補助事業のPRをする関係者ら=5日、県庁

 沖縄県地域・離島課は5日、県庁で会見を開き、新型コロナウイルス対策として「2020年度離島テレワーク人材育成補助事業」の当初予算を増額し、対象地域と定員を拡大したと発表した。1日の第3次補正で当初予算2862万円から4427万円に増額した。これに伴い、当初離島5地域の約100人の予定だったが、全離島市町村の約200人に拡充した。1日数時間の作業で月2万~3万円を稼げるという。同課は「コロナの影響で収入が不安定になっている人を含め、テレワークのスキルを身につけて新たな収入源につなげてほしい」と呼び掛けた。

 同事業は「ブルー・オーシャン沖縄」ら那覇市のIT3社が共同事業体を組み、同市内に事務局「アイランドコネクト沖縄」を設けている。

 同事業は事務局がウェブ上などで2~3週間のIT研修を施した上で、県内外の企業から受注したHPの記事作成業務などを離島のテレワーカーに発注する。一般的にネット上で受発注をマッチングするサービスでは、発注企業と個人が直接やり取りして業務を請け負う。同事業は間に事務局を介し、企業との交渉や商品の品質保証も担うのが特徴だ。

 ブルー社の崎山喜一郎執行役員は「離島に企業を誘致するのは難しいが、多数のテレワーカーがいると仮想的な企業が立地することと同じ意味合いになる。新たな収益モデルを作り、離島の定住促進につなげたい」と話した。

 問い合わせは事務局(電話)070(5271)9824。