【読谷】新型コロナウイルスの影響で外出自粛ムードが漂う中、自宅でも「しまくとぅば」に触れてもらおうと、沖縄県読谷村は公式ホームページで村にまつわる民話の動画を公開している。同村座喜味の「世界遺産座喜味城跡ユンタンザミュージアム」で当初予定していた民話の展示会「ゆんたんざむんがたい展」が本年度内の開催が厳しくなったため、急きょコンテンツの一部を村のホームページに掲載することにした。
各集落でそれぞれ異なる方言がある読谷村には、5千以上もの民話が語り継がれている。しまくとぅばの継承や教育にも熱心で、これまでにも“地域を知り尽くした諸先輩”の力を借りて民話資料集やDVDなどを制作してきた。
今回、公開している動画は「勝連(かっちん)バーマー」や「モーイ親方の嫁取り」など、5千話の中から選んだ24話。過去に調査・収録された伝承民話を映像化した。村教育委員会文化振興課の松田正樹係長は「中には明治、大正生まれのおじい、おばあが吹き替えしているものもあり、耳から学べる貴重な資料でもある」と述べ、大人から子どもまで楽しめる内容になったと胸を張る。
同課の上地克哉課長は「動画を通して、読谷村ならではのしまくとぅばや昔からの言い伝えに触れてほしい。在宅時間が増えている今こそ、家族で楽しんで」と呼び掛けた。
動画はネットで「しまくとぅばでかたるゆんたんざむんがたい」と検索すると視聴できる。
同ミュージアムは現在、再開し、通常営業(午前9時~午後6時)している。