りゅうせき減収増益 コロナの影響は期末で限定的 3月期決算 


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 りゅうせき(浦添市、當銘春夫社長)は5日、2020年3月期の連結決算(対象12社)を発表した。売上高は前期比2・6%減の854億9700万円、経常利益は同10・5%増の36億3900万円と4期ぶりの減収増益となった。純利益は同34%増の30億9200万円だった。

 新型コロナウイルスの影響は、感染拡大が期末だったこともあり決算への影響は限定的だった。

 一方で4月以降は石油需要の減少やホテル事業の稼働率激減、業務用食品卸販売の売り上げ減など大きな影響が生じている。原油価格の低下による在庫の評価差損も生じていて、21年3月期決算については合理的な予想ができないとしている。

 りゅうせき単体では、売上高は同1・9%減の632億5600万円、経常利益は同18・1%増の25億3500万円となった。石油販売価格の下落が影響して減収となったが、販売数量は増加して利益率は向上した。

 グループ再編で子会社を吸収したことにより抱き合わせ株式消滅差益49億円余が特別利益に計上され、純利益は同4・5倍の67億4700万円となった。

 石油部門の売上高は同3%減の553億6500万円。レンタカー需要減少などの影響でガソリンの販売量は同2・3%減だった。官公庁需要の増加などを受けて産業エネルギー部門は好調で、A重油など中間三品の販売量は同3・9%増、C重油は同3・1%増で全油種合計では同2%増だった。

上原氏と安岡氏が取締役就任へ 國吉氏は監査役に

上原史久氏

 りゅうせき(浦添市、當銘春夫社長)は5日、取締役会でグループ役員人事を内定した。
 りゅうせきは執行役員の上原史久氏(51)が取締役輸送事業部長に昇任し、りゅうせきライフサポート社長の安岡靖晃氏(55)が非常勤取締役を兼ねる。
 取締役輸送事業部長の國吉元氏(60)は取締役を退き、りゅうせきの常勤監査役とグループ各社の監査役を兼ねる。武田充夫常勤監査役(64)は退任する。
 日亜商事は、取締役営業部長の山内昌法氏(55)が社長に就任する。現社長の大城哲氏(62)はりゅうせきのアドバイザーとなる。
 今月開催の株主総会と取締役会で正式に決定する。

安岡靖晃氏