有名老舗店で修行、愛情いっぱいおもてなし 開業20年の沖縄市・上原ぜんざい


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 【沖縄】沖縄市諸見里にある「上原ぜんざい」は、今年で開業20年を迎えた。店主の又吉末子さんは本部町渡久地にある老舗のぜんざい屋「新垣ぜんざい屋」で修業をし、2000年に開業した。

開業20年を迎えた店主の又吉末子さん(左)と娘さん、お孫さん=沖縄市諸見里の「上原ぜんざい」

 新垣ぜんざいで修業を受けた時には、グンメーナービ(大きな鍋)を使い、タムン(薪)を使って、細かな温度調整が重要なことや、豆の分量などを学び、何度も失敗を重ねて苦労の末、今の上原ぜんざいが完成した。

 「上原ぜんざい」は、ぜんざいの他、沖縄そばやカレーライス、デザートには大盛りのかき氷がメニューに並び、県内外から客が訪れる。又吉さんは、来月にカジマヤーを迎える母・上原米子さんから、てぃーあんだー(愛情いっぱい込められた)料理を学び、昔懐かしい「マース天ぷら」や「ポーポー」も提供する。

 又吉さんは「常連のお客さんとの会話を通して、食事の好みや苦手な食べ物も分かる。小さい場所だけど、ここはゆんたくする場所。日頃からたくさんの人々に利用していただき大変感謝だ」と思いを語った。

 又吉さんのうとぅいむち(おもてなし)の原点は、出会った人を大事にし、いつも笑顔で迎え入れるまんぶりー(愛情いっぱい)の心だ。店主とお客さんとの信頼で成り立つ上原ぜんざいは、これからも人々を元気づけていく。

 上原ぜんざいは現在、新型コロナウイルスの影響でテークアウトのみの営業となっている。問い合わせは(電話)080(6491)4890(又吉さん)。営業時間は午前11時~午後6時、定休日は日、祝祭日。

(岸本新通信員)