沖縄県議選激戦区 5区が焦点 沖縄市で攻防 那覇・南部離島、小禄で激戦


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 7日投開票の第13回県議会議員選挙は与野党の構成が焦点となる。激しい攻防が続く国頭郡区、沖縄市区、那覇市・南部離島区など激戦区の最終情勢を追った。

打ち上げ式で候補者とグータッチする支持者ら=6日午後、本島南部(一部画像を修正しています)

 玉城デニー知事の支持基盤が厚く保革の攻防が激しい沖縄市区や、最大選挙区の那覇市・南部離島区、与野党が拮抗(きっこう)する国頭郡区での議席獲得が全体の与野党構成の鍵を握る。宜野湾市区と島尻・南城市区も現職や元職、新人が競合し、激戦を繰り広げている。

 沖縄市区は定数5を現職3人、前職1人、新人2人で争う少数激戦区だ。桑江朝千夫市長が野党・中道系の支援に回り、議席奪取を狙う。玉城知事も与党候補を支援し、現有議席の維持に執念を見せる。一部の地盤では保守同士、革新同士で票を奪い合う展開となっており、攻防が激化している。

 16人が立候補する那覇市・南部離島区は与党系8人、野党・中道系8人が11議席を争う。保守地盤とされる那覇市の小禄地域は、組織力のある候補者が乱立するなど市内でも有数の激戦地となった。公明が候補者1人を取り下げたことで、公明支持層の取り込みを狙う票の奪い合いが展開されており、保守票や公明支持層の動きが注目される。

 国頭郡区は現職2人、元職1人、新人1人が2議席を争い、大激戦を繰り広げている。本部と金武から与野党1人ずつ立候補し、各陣営は地盤や支持者の切り崩しに躍起だ。終盤戦はそれぞれ首長や経済界から支援を得ながら、支持固めに注力している。運動量も当落を左右しそうだ。

 定数3に4人が立候補している宜野湾市区は、各候補者が地元や血縁を基盤に、激しい票の奪い合いを展開している。与党系の現職と新人は、支持労組や政党をすみ分け、無党派層への浸透に注力する。野党系の現職と元職はいずれも公明の推薦を得たほか、企業の保守票固めに力を入れている。

 定数4の島尻・南城市区は6人が立候補し、現職4人に新人2人が挑む。地元議員や首長から支援を受け、地盤の支持固めに力を入れている。無党派層への支持の浸透や浮動票の取り込みが鍵を握りそうだ。