「誰が立候補してるかも分からない」沖縄県議選、過去最低の投票率だった理由


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 投票率が初めて50%を割った、7日の県議選。新型コロナウイルス感染症の予防のため、選挙活動が制約されたことを指摘する声もあるが、県民からは新型コロナ以上に「選挙に関心を持てない」とする声が相次いだ。

 那覇市内では「用事があった」(30代女性)、「なんとなく行かなかった」(20代男性)など特別な理由なく棄権したとする声が目立った。30代の男性は「魅力的な候補者がいない」と選挙に関心を持てず「コロナがあってもなくても投票には行かなかったと思う」と語った。

 北中城村のコーヒーショップに来ていた19歳の男子大学生=沖縄市=も棄権した。新型コロナウイルス感染症予防のため「人がたくさん集まる投票所に行きたくなかった」と話すが、理由はそれだけではない。「誰が立候補しているのかも分からないのに、投票するのは違和感があった」と情報不足を挙げた。

 また、宮古島市の女性会社員(29)は候補者の公約がどれほど実現されたのか分からないとして「生活が良くなったと感じることも少ない。だったら行っても行かなくても同じだと思うようになった」と理由を語った。

 70代の女性=那覇市=は「新型コロナウイルスを恐れたのもあるが、一番は期待できる候補者が自分の選挙区にいないことだ」と話す。県内の政治状況に閉塞感を感じているといい「県内のどの政党とも違う、大阪維新のような第三極があればいいのに」と望んだ。