給食費214万円、小学校職員が着服 コロナ対策の無償化で発覚 石垣


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 【石垣】石垣市教育委員会(石垣安志教育長)は9日、市立小学校に勤務する事務職員が保護者から徴収した学校給食費214万円を着服していたと発表した。石垣教育長らが市教委で会見を開き、謝罪した。着服額は全額返金されたという。

 市教委によると、職員は市の会計年度任用職員で、勤務先の学校で当月分の給食費を毎月、市立学校給食センターへ振り込む業務を担当していた。2018年7月ごろから複数回にわたり、学校給食費を着服。着服分を翌月以降の給食費で補填(ほてん)して、給食センターに納金していた。

 新型コロナウイルスに伴う経済対策の一環で市が20年度1学期の給食費を無償化したことで補填ができなくなり、職員が5月29日に学校長に相談して事態が発覚した。

 市教委の聴取に職員は、カードローンの返済や生活費、遊興費に充てたと説明しているという。現在は自宅謹慎中で、今後処分が決まる。市教委は刑事告訴について、八重山署と相談中とした。

 職員が給食費を1人で管理していたことや、1~3カ月の納金遅れが19年3月以降、複数回あったが事態を把握できなかったことを受け、市教委は学校長・複数職員による給食費管理の徹底や、センターと学校間での納入状況の確認体制構築を進めるとした。