「森は人間だけのものじゃない」 沖縄の小学生が森林絵本コンテストで最優秀


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森林絵本コンテストで最優秀賞に輝いた大和碧さん=5日、うるま市栄野比のアミークス国際学園

 【うるま】世界自然保護基金(WWF)ジャパン主催の第5回「森林絵本コンテスト」が昨年実施され、沖縄アミークスインターナショナル小4年の大和碧(やまとあお)さん(9)の作品「みんなのもの森は」が最優秀賞に輝いた。昨年12月に受賞の知らせがあり、当時は3年。大和さんは、森林伐採が生き物の生態系に与える影響について描写した。「最優秀賞が取れてびっくりした」と笑った。

 同コンテストは森林資源の持続可能な利用に向け、子どもたちが環境保全について考えたことを絵本にする取り組み。今回の応募総数は348点。絵本にはカマキリやトラが登場する。生き物の視点を通して、人間が森林伐採で環境を破壊することに対し警鐘を鳴らすストーリーに仕上げた。

 絵本の中で「森は人間だけのものじゃない。他の生き物にだって安心して暮らす権利がある」と書いたせりふが一番訴えたかったことだという。

 大和さんは昨年夏、新報サイエンスクラブでカマキリについて調査した経験がある。一時期は自宅でカマキリ8匹を飼育していた。3年時担任の山中愛教諭は「その時の経験が役に立っている」と話した。大和さんは「将来は昆虫や動物を守る仕事がしたい」と抱負を語った。

 同校の小学2、3年生(当時)の多くが同コンテストに出品し、他の児童らは佳作を受賞した。