サッカーJ2のFC琉球が13日、タピック県総ひやごんスタジアムでピッチ全体を使ったトレーニングマッチを約2カ月ぶりに行った。新型コロナウイルスの影響で4月6日を最後にピッチでの全体練習を休止。5月25日に再始動していたが久しぶりの試合形式で、樋口靖洋監督は「ゲームに近い状況で、成果も修正点も見えた」と現在位置を把握し、27日のJ2再開に向けて備えている。
ホーム戦を想定してスポンサーの看板やベンチなどを設置して本番さながらで実施。給水を挟むなど猛暑に対応して前半45分、後半25分の紅白戦を行った。今季は過密日程が予想されるため、選手起用もさまざまなパターンが考えられる。樋口監督は「全員にチャンスがある」と、組み合わせを試すようにチームを編成した。今回は人数を合わせるためにFC琉球U―18から5人が加わった。
選手たちは活発な声掛けやボール保持への貪欲(どんよく)な姿勢を示し、背後に抜けるようなプレーなどで両チームともに得点を挙げた。樋口監督は「コートのサイズ感、全体の距離感を経験したのは次のステップにつながる」と手応えを話す。
一方、守備面の課題も残った。上里一将主将は「点が入るということは、守備でもっと一人一人が考えないといけない」と厳しく、「ゲーム内容、質、全てにおいて改善していきたい」と課題を見据えた。球際の強度など残り2週間で突き詰めるつもりだ。
本番まで対外試合が困難な不安も残る。それでも樋口監督は「チームコンセプトの共有に問題はない。皆がモチベーションを高くやっている」とやるべきことに集中して、前進する。