今季初、陸上の記録会に300人エントリー 県内トップ選手も参加 


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 培ってきた練習の成果を試す陸上の「KOZAPa!記録会」(おきなわスポーツイノベーション協会主催)が13日、沖縄市陸上競技場で開かれた。新型コロナウイルスの影響で大会の中止が相次ぎ、本格的な記録会は今季に入って初めて。活動自粛も続いてきた中で自らの記録に挑戦ができることに参加者は目を輝かせ、競技を楽しんだ。

勢いよくスタートを切る小学校高学年女子100メートルの選手=13日、沖縄市陸上競技場(ジャン松元撮影)

 実施種目は100メートルと走り幅跳び。約300人のエントリーがあった。「密」を避けるため、招集は行わないなど対策し、公認レースで使用される電子計測器を用いてそれぞれの記録に挑んだ。

 各種目の県内トップ選手らも出場。車いすには来年の東京パラリンピックへの出場、活躍が期待される喜納翼(タイヤランド沖縄)と上与那原寛和(SMBC日興証券)が出場したほか、100メートルには与那原良貴(アスリート工房)や座間味里奈(九州共立大)がトップレベルの走りを披露した。

 11秒31で、この日の中学男子100メートルで1位の記録を出した平川慧(きら)(あげな3年)は「どこで成果を出したらいいのか不安もあったけど、久しぶりの大会でいい走りができてうれしい」と笑顔を見せた。1年前に足の指を骨折するけがにも負けず冬はきつい練習に耐えてきた。全国、県総体はなくなったが、地区大会を希望に「県記録を目指したい」と力を込めた。

好記録に沸いた一般・マスターズ男子100メートル

 中部商陸上部主将の幸良琉海(りゅうせい)(3年)は部全体で参加。県総体を見据え「リレーには強い選手を出したい。個人の力を見る機会にできる」と記録会を活用する。大会の緊張感も楽しみながら「県総体は総合男女優勝を目指している。3年は最後の大会。記録を残したい思いも強い」と県総体に懸ける思いを強くしていた。

 車いす100メートルにゲスト参加した喜納は「大会中止で中高校生はきついところがあったと思う。正式に記録が出せる大会はモチベーションが上がる。意義のある大会になった」と話した。トップ選手の大会も中止になっている状況には「私がやることは変わらない。陸上は記録に挑戦することが魅力の一つ。みんなもベスト更新の思いを忘れず気持ちを切らさず頑張ってほしい」とエールを送った。

 100メートルは小学生低学年、高学年、中学生、高校生、車いす、一般・マスターズのカテゴリーに275人が参加。走り幅跳びは小学生の班と中・高・一般の班に分かれ57人が出場した。