北大東の燐鉱山、都市景観大賞の優秀賞に 県内初


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北大東島燐鉱山遺跡(北大東村教育委員会提供)

 沖縄総合事務局は11日、北大東村の「北大東島の燐鉱山(りんこうやま)由来の文化的景観地区」が、2020年度の都市景観大賞(「都市景観の日」実行委員会主催)の「都市空間部門」で優秀賞を受賞したと発表した。11年創設の同部門で、県内初の受賞となった。

 北大東村は、1919年から50年まで稼働していた燐鉱山の遺跡と周辺の集落の景観を文化財として保全・活用しようと取り組んでいる。燐鉱山遺跡は2005年から行政や島民が遺構や歴史、文化の保全と継承に取り組み、18年に国の重要文化的景観に選定された。緩やかな勾配の屋根とサンゴ礁が隆起してできた島の天然資源、ドロマイト石材による石垣などを基調とする景観として継承している。

 受賞理由として、景観に対する一連の取り組みが「村のアイデンティティーの醸成や定住促進、地域活性化に寄与している」と評価された。