高齢者の通院付き添いサービス、問い合わせ増加 「医師との意思疎通も円滑に」 沖縄の業者


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ
サービス利用者の東ノブ子さん(左)、付き添いサービス担当で介護福祉士の三輪香織さん(中央)、ちばなクリニック整形外科の親川知医師(右)

 【沖縄】認知機能の低下や家族が同行できない高齢者らの病院付き添いサービス事業を行っている「ケア・シェアリング・ポノ」(沖縄市胡屋、大城五月代表)に問い合わせが増加している。大城代表は福祉施設のケアマネジャーとして一人で病院に行くことができずに病状が悪化し、介護が重度化する高齢者をみてきた。

 また、施設などで高齢者に付き添って病院に行く人は特に介護の知識などを持たないボランティアだったことなどから、病院に付き添うサービスが必要だと感じ、2018年から介護保険外(自費サービス)で事業を始めた。

 「ケア・シェアリング・ポノ」には、介護福祉士などの知識を持つ専門職スタッフ10人がいる。送迎時(タクシー)の介助、病院での受け付け、問診や医師への意見聞き取り、薬の受け取り、報告書の作成と関係者への報告などのサービスを提供し、現在は中南部で117人がサービスを受けている。

 入居している施設から病院へ付き添いサービスを利用した東ノブ子さん(86)は「一緒に居てくれなければ病院に行けない。家族も付き添いができないので助かる」と話した。ちばなクリニック整形外科の親川知医師は「付き添いがいてくれることで、患者との意思の疎通が円滑にでき助かっている」と述べた。

 大城代表は「県外に住む家族からの相談もある。うるま市や那覇市なども対応している。距離の問題もあるが、まずは問い合わせてほしい」と呼び掛けた。問い合わせは(電話)098(800)2839。
 (喜納高宏通信員)