琉球新報社 
７月４日に開幕する、県独自の高校野球大会「２０２０県高校野球夏季大会」に出場する球児を元気づけようと、応援動画の輪が広がっている。八重山地域の有志による動画が16日、動画配信サイト「ユーチューブ」で公開された。夏の大会歌「栄冠は君に輝く」を石垣島出身のアーティストらが歌う。
動画は「夢を追い続ける君たちへ」のメッセージから始まり、中山義隆市長を皮切りに八重山、八重山農林、八重山商工の各校の保護者、指導してきた小、中学の教諭らも出演。知人を通じた声掛けに出演を快諾した石垣島出身の夏川りみさん、きいやま商店、ミヤギマモルさんらも加わり、総勢１００人が「栄冠は君に輝く～八重山三線バージョン」を歌いつないだ。
発起人の一人、八重山高保護者会の伊志嶺隆会長（48）は「せっかく作るなら、石垣島の球児全員を元気づける動画にしたいと協力を呼び掛け、たくさんの賛同をもらえた」と声を弾ませる。幼少期から野球に打ち込んできた子どもたちの集大成の夏に向け「会場にも足を運びたい」と球児に負けず劣らず、意気込みは十分だ。
宜野湾高では保護者が３年の活躍を収めた写真を使って４分半にわたる動画を作成しエールを送った。
保護者会の上江洲有紀子さん（46）が４月に作成した。宜野湾が出場する大会、練習に足しげく通いシャッターを切り続けてきた。これまで撮りだめてきた写真１００枚以上を活用。甲子園の中止に落ち込む球児、保護者をなんとか元気づけられないかと思いついたという。
動画は「最後の夏へ 願いを込めて」のフレーズで始まる。上江洲さんは「子どもたちが動画を見て少しでもモチベーションを上げてもらえたらうれしい」と目を細める。「みんなの笑顔が見られますように」。一日でも長く、球児たちのユニホーム姿を撮影できることを願う。
