【東京】沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、サンゴ類の移植を沖縄防衛局に許可するよう県に指示した農林水産省の対応の適法性を審査する国地方係争処理委員会の6回目の会合が19日午後、総務省で行われ、沖縄県の申し出を退ける判断を下した。
会合後の会見で富越和厚委員長は「農水相による是正の指示は違法でないと認める」と話した。
辺野古のサンゴ移植を巡っては、沖縄防衛局が2019年4月と7月、知事にサンゴの特別採捕許可を申請した。農水省は、申請に不備がないにもかかわらず知事は県が定める標準処理期間の45日を経過しても判断を出していないとし、申請を許可するよう県へ2月28日に指示した。
これに対し県は、正当に審査しているだけで、農水省から指示を受けるいわれはないなどと主張。農水省の指示は違法として、3月30日に審査を申し出ていた。【琉球新報電子版】