尖閣の字名変更「行政事務の効率化目指すため」 石垣市長、従来通りの見解 


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尖閣諸島(資料写真)

 【石垣】石垣市が市議会に上程した尖閣諸島の字名を「登野城」から「登野城尖閣」に変更する議案を巡り、中山義隆市長は18日の市議会6月定例会一般質問で、字名変更について「行政事務の効率化、改善を目指すため」と従来通りの見解を示した。内原英聡氏への答弁。

 内原氏は、2017年に開かれた市幹部で構成する字名変更検討委員会が、変更後の字名を「登野城尖閣」ではなく、「尖閣」にすることを全会一致で決定したと指摘した。上程された議案で「登野城尖閣」になった根拠が示されていないとして、決定過程を問題視した。

 中山市長は「総合的に判断した。委員会の決定が全てではない」とした。

 内原氏は、検討委が意見聴取した有識者2人のうちの1人である高良倉吉琉球大名誉教授が17年当時、「今の時点で事を急ぐという歴史的、実務的理由(特に対外的に)が確保されていない」との意見を寄せていたことを紹介。「(今回の字名変更は)相互不信を高めるだけだ」と中山市長を批判した。