サッカーJ2 FC琉球が28日にホーム戦 4カ月ぶり再開、対福岡に総力戦


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 サッカーJ2のFC琉球が28日午後6時半から、タピック県総ひやごんスタジアムでアビスパ福岡と対戦する。2月23日の開幕戦から約4カ月ぶりの再開は今季のホーム初戦となる。予定されていた全42節を終わらせるため、日程は過密になり、選手の疲労を考慮して1試合の交代枠は3人から5人に増えた。樋口靖洋監督は「全員に出場するチャンスがある。一人でも多くの戦力が必要だ。戦う準備ができている選手を使う」と総力戦で挑む。

(古川峻)

ホーム開幕戦に向けトレーニングに励む小野伸二(奥左)らFC琉球の選手たち=25日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(大城直也撮影)

 ことしも攻撃的サッカーを掲げ、ボールをつなぐポゼッション志向で攻め勝つことを目指す。樋口監督が「サッカーの楽しさ、魅力を伝えることがわれわれの使命」と言うように、パスワークから相手DFの裏に抜けたり、スペースを使ったりと観客をうならせる展開を心掛ける。

 4月7日からの活動休止期間は週3回のWEBトレーニングで身体を維持し、昨季の得失点シーンなどをまとめた映像を共有してチームスタイルを確認した。5月25日にピッチでの練習を再開し、ボール回しから紅白戦へと段階的に強度を上げ、対外試合ができない状況でも実戦に向けて体を慣らしてきた。

 久しぶりの実戦だった、6月13日の紅白戦では上里一将や小野伸二らベテランがボランチとして存在感を放ったが、樋口監督は「練習から若い選手のモチベーションが高い印象がある。チャンスをつかむ準備をしてくれている」と若手へも期待を寄せる。2年目のホープMF小泉佳穂はボランチとしての起用も想定して「アイデア、敵を欺くプレーを見せたい」と10ゴール10アシストを目標に闘志を燃やす。

 福岡とは昨季2戦2勝しているが、今季から長谷部茂利監督が就任して組織力が増した。堅守からフアンマ・デルガドを起点とたカウンターが予想され、樋口監督は「簡単なゲームではないが(カウンターの)リスクマネジメントを取りたい。堅い守備をどう崩すかだ」とテンポよくパスを回して穴を突くつもりだ。

 FC琉球は昨季13勝10分19敗、勝ち点49で22チーム中14位。今季は降格なしで、上位2チームが入れ替え戦をせずにJ1に自動昇格する。7月11日の徳島ヴォルティス戦(ホーム)から制限付きだが観客を入れる予定。樋口監督は「レギュレーションの変更など今季は混とんとしているが、J1昇格のチャンスだと前向きにとらえるしかない」と乗り切る覚悟を示した。