那覇市繁多川公民館(南信乃介館長)は17日、同館2階ロビーで「はんたがわシェアマーケット」を始めた。食料品や日用品などを持ち寄り、必要な物資と交換し合う仕組みだ。同時にバザーも行い、収益は地域ふれあいデイサービスなど主に高齢者の支援に活用する。新型コロナウイルス感染拡大の影響による減収などで生活に困っている人の支援や顔が見える関係をつくり孤立を防ぐことが目的だ。寄付や寄贈も呼び掛けている。
シェアマーケットは子育て中の20代女性が同公民館に提案した。女性は米国で物資を交換しているという報道を見て「自分たちにもできないだろうか」と考えたという。
シェアマーケットは、自宅にある缶詰などの食料品や日用品を公民館に持ち寄り、集まった物資の中から必要な物と交換できる。持ち寄る物資がない場合は公民館で軽作業を行い、物資を持ち帰ることもできる。年齢や地域を限定せず誰でも参加できる。
バザーの収益は高齢者が集う場の感染対策、市地域包括支援センターや民生委員・児童委員らが訪問活動を行うための物資購入にも活用される。
南館長は「人と接触する機会が減っている中でさまざまな事情で孤立し、困っている方もいる。マーケットの活動を通して現状を把握し、地域で互いに思いやり、助け合う機会にしたい」と話した。
問い合わせは同公民館(電話)098(917)3448(月曜日から金曜日の午前9時から午後5時まで)。
(中川廣江通信員)