戦没者の遺骨収集活動に取り組む「沖縄蟻の会」の会員が6月下旬、糸満市与座の第24師団司令部壕で「大橋定正之印」と書かれたはんこなどを見つけた。同師団輜重兵第24連隊に所属した大橋定正少佐のものとみられる。
同所では過去にも見つかった遺留品が遺族に返還された。同会の南埜安男さん(55)=那覇市=は大橋さんの遺族を捜している。
大橋さんは愛知県出身、1945年5月20日に首里城近くの弁ヶ岳で戦死したとされる。見つかったはんこは木製で約3センチ角。蟻の会の会員が見つけた。
同じ場所では過去に大阪の佐藤徳次さん、熊本の山口勇さん、千葉の川島修一郎さん、他2人の遺留品が見つかっており、遺族に返された。今回は南埜さんとは別の会員が見つけた。
南埜さんは「遺留品が遺骨の代わり、形見になればいい」と遺骨収集活動に取り組む理由を語った。
情報提供や問い合わせなどは南埜さん(電話)090(3840)9140。