最新放射線治療を導入 南部徳洲会病院が県内初 1カ月の治療が1週間に


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「サイバーナイフM6」の導入に喜ぶ橋本成司医長(中央)と真鍋良彦医長(左)=6月21日、八重瀬町外間の南部徳洲会病院

 【八重瀬】南部徳洲会病院(赤崎満院長)は最新鋭の放射線治療装置「サイバーナイフM6」を県内で初めて導入した。6月21日、同院でオープニングセレモニーが開かれた。

 サイバーナイフはロボットアームを利用した放射線治療装置で、全国でも40台しか導入されておらず、最新鋭のM6は今回で18台目となる。

 サイバーナイフは体の周囲を自由自在に動くことにより、腫瘍に対して集中的に放射線を照射することができる。これまでの放射線治療における治療期間を大幅に縮小できる。

 例えば旧来の放射線治療で1カ月の治療期間を要する前立腺がんが、同装置を使用すると1週間に短縮できるという。また、腫瘍の動きに合わせて照射できる「動体追尾」というシステムも備えており、一時的に呼吸を止めなくても楽な状態で治療を受けることができる。治療はかかりつけ医の紹介状が必要となる。

 放射線治療科の橋本成司医長は「これまで離島に住む患者さんは沖縄本島で長期にわたって治療しなければならなかったが、この装置によって大幅に負担が減る」と期待する。

 真鍋良彦医長は「サイバーナイフは小さな腫瘍を得意とする治療装置で、5センチ以下の腫瘍であれば5回までの照射で治療を終わらせることが可能」と話した。

 治療室の天井には橋本医長の考案で、患者のストレスを軽減するために沖縄の青い空をイメージした写真が貼られている。