辺野古沖の海上にパラシュート 住民目撃、米軍が訓練か


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
海上に落下するパラシュート=5日午後5時15分ごろ、沖縄県名護市沖(提供)

 5日午後5時15分ごろ、沖縄県名護市豊原の住民が同集落沖の海上にパラシュートが落下するのを目撃した。海域は米軍の訓練区域とみられ、パラシュートによる米兵か物資の降下訓練の可能性がある。中城海上保安部や沖縄防衛局によると同日、同海域での米軍訓練の情報は入っていない。

 豊原の自宅窓から、パラシュートの落下を目撃した40代女性によると、落下地点は豊原と辺野古の中間付近の海上で、陸から500メートル以上の距離とみられる。当時、風は金武町方向から辺野古方面に吹いていたという。女性は「ゆっくり真下に降下し10分ほどで着水した。降下する際、白いボートのようなものが陸地からパラシュートの方に向かっていた。普段パラシュートを見る場所ではないのでおかしいと思った」と説明した。着水後の動きは確認できなかった。

 女性は「いつも米軍機の低空飛行や射撃音、爆破音に不安を感じている。パラシュートが米軍のものだとしたら住宅地に落ちる恐れもあり危険だ。民間地の近くで訓練するのはやめてほしい」と訴えた。

 本島北部では2019年12月、金武町伊芸で米軍照明弾が民家近くに落下した。海上のパラシュート降下訓練については米軍がうるま市の津堅島訓練場水域で繰り返し実施しており、県は「定期船や漁船などが航行する水域で危険」として中止を要請している。