麦文化復活へ祈願祭 うるま市、「島麦かなさん」の新商品を供え 今年収穫は計3442キロ


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自然の恵みに感謝し豊作を祈願する玉城正則自治会長=6月18日、うるま市前原のうるマルシェ

 【うるま】沖縄県麦生産組合(稲福信吉会長)は6月18日、うるま市前原のうるマルシェで「2020おきなわ麦(むじ)祈願祭」を開催した。例年実施していた収穫祭「うまちー」が今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止となったため、祈願祭を開いた。祭壇には県産の小麦粉ブランド「島麦かなさん」から生まれた商品などが供えられ、伊計自治会の玉城正則自治会長が沖縄麦文化の復活と、新型コロナに負けず経済活動がさらに発展するよう祈願した。

 祈願祭の出席者らは生産者と加工者が連携し、沖縄の古くから伝わる麦文化の魅力発信に努めることなどを確認した。また「島麦かなさん」から生まれた新商品の紹介などもあった。

 同組合によると今年の収穫量は計3442キロだった。顧問の仲里正さんは「今年も良い収穫ができた。今からしっかり土づくりをすれば、来年はより実りある結果につながるはずだ」と期待を寄せた。

 組合員で、小麦の製粉や加工などを手掛ける「ブルーポイント製粉」の金城太生郎さんは、品質とこだわりに自信をのぞかせる。その上で「大量生産にはない付加価値を多くの人に理解してもらい、地産地消の取り組みを広げていきたい」と語った。