島袋かなささん(山内小2年)がウェブ空手世界V 五輪金候補・喜友名諒選手が指導


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金メダルを手に恩師の喜友名諒選手(右)と笑顔を見せる島袋かなささん=6月23日、沖縄市体育館

 【沖縄】世界中の空手家が形を演武する動画を投稿し、オンライン上で勝敗を競う大会「JKFan Cup Web1 Challenge」で、沖縄市立山内小2年の島袋かなささん(8)が7歳女子の部で初代王者に輝いた。東京五輪の金メダル候補に挙げられる喜友名諒選手が道場主を務める劉衛流喜友名龍鳳館で、かなささんは4歳から技を磨き「先生と同じように365日毎日練習してきた」。喜友名選手は「負けん気と本番の勝負強さはピカイチ。どんどん成長しますね」と語り、上達ぶりに太鼓判を押す。

 大会は新型コロナの影響で世界的に自粛ムードが漂う中、少しでも空手家のモチベーションを維持できるようにと空手雑誌社と胴着メーカーが共同で5月に開催した。小学生や中学生、成人など各部門に世界中から総勢708人がエントリーした。

 かなささんは兄・琉心さん(9)の影響で道場に入り、見る見るうちに空手の魅力にのめり込んだ。母親の由紀子さん(36)によると、かなささんは創作エイサーのチームに加入するほか、学習塾にも通う多忙ぶり。それでも空手の練習だけは欠かさないという。日々の積み重ねを重んじる姿勢は、身近にいる世界チャンピオン、喜友名選手の背中を見ているからだという。

 今大会の練習はビデオ会議アプリ「ズーム」を使って喜友名選手から細かな指導を受けた。本番で披露した「撃砕第二」と「セーパイ」は、いずれも「腰の使い方や大きい声で気合ができた」ことが勝因につながったと自己分析する。

 将来の夢は「五輪選手と看護師」と胸を張るかなささん。今後は得意の蹴りをさらに磨き、受けの練習に励みたいと前を向く。喜友名選手は「沖縄から世界で戦える選手が一人でも増えたらうれしい。かなささんには自分の力を信じ、日々鍛錬することを大事にしてほしい」とエールを送った。
 (当銘千絵)