生徒会長選もオンライン「体育館よりじっくり聞けた」 読谷高でスマホ活用


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スマートフォンを使い、生徒総会の配布資料に目を通す生徒ら=6月24日、読谷高校(同校提供)

 【読谷】新型コロナウイルスの影響で学校行事などの規模縮小が相次ぐ中、読谷高校(仲宗根勝校長)はオンラインを活用した行事に取り組んでいる。生徒会の発案で、ウェブ会議ソフト「Teams(チームズ)」を活用した生徒総会を開いたほか、例年、体育館で開催する生徒会長選挙も校内放送を利用し、各学級での投票に切り替えた。

 同校では学校再開後、「3密」を避けるために全校生徒による集会などは開かれていない。生徒総会はこれまで、活動内容や事業案などを紙で配布し、生徒会役員が全校生徒を体育館に集めて承認を得ていた。「3密」回避と紙の使用削減の観点から、各自のスマートフォンを使い6月24日、オンラインでの生徒総会を開催した。

 県立高校に通う全生徒は、メールやウェブ会議機能が利用できる情報共有システム「オフィス365」の個人アカウントを持っているという。これまで活用の機会は少なかったが、新型コロナウイルスの影響で積極的に活用するようになり、教育現場でのICT化が進んでいる。

 7月1日の生徒会長選挙も体育館での集会は避け、立候補者は校内放送で公約などを訴えた。生徒は放送に耳を傾け、廊下に設置された投票箱に1票を投じた。3年の金城美紅さん(17)は「体育館は熱くて演説も聞きづらかった。教室の方がじっくり聞けた」と満足げ。安次嶺琴野さん(17)も「スマホの方が資料に目を通しやすい」と話した。

 読谷高校は校内のWi―Fi環境が整っており、今後もオンラインの活用を促進したい考えだ。

 金城靖信教頭は「第2波、第3波に備えて授業や行事の実施形態を模索したい」と話した。