新報児童文学賞に24歳の南野片吟さん 短編部門「石敢當と僕」


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南野 片吟さん

 第32回琉球新報児童文学賞の最終選考会が4日に沖縄県那覇市内で開かれ、短編児童小説部門の正賞に、南野片吟(みなみのぺんぎん)さん(24)=本名は非公表・宜野湾市=の「石敢當と僕」が選ばれた。同部門の佳作には島袋千尋さん(36)=浦添市=の「バンシルーの香る夏」が決まった。創作昔ばなし部門は正賞の該当作がなく、佳作に宮國敏弘さん(63)=宮古島市=の「島番鷹(すまばんだか)キンミー」と、つきなが海詩(みうた)(本名・久場勝未)さん(58)=那覇市=の「ブクーとあやかし」の2作が選ばれた。

 贈呈式は26日午後1時、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開く。新型コロナウイルス感染防止のため、例年は贈呈式後に開いていた祝賀会を今回は中止する。

 「石敢當と僕」は、小学生が石敢當に落書きをした翌日、マジムンが出たとのうわさが広がる物語。選考会では「子ども目線で書けていて面白い」などと評価された。

 短編児童小説部門37編、創作昔ばなし部門27編の計64編の応募があった。選考委員は、齋木喜美子氏(関西学院大学教育学部教授)、新垣勤子氏(児童文学作家、琉球新報児童文学賞短編児童小説賞部門・創作昔ばなし部門受賞者)、小嶋洋輔氏(名桜大学国際学群教授)。「石敢當と僕」は、7月後半に全文を琉球新報で掲載する。