サッカー明治安田J2の第4節は11日、各地で行い、FC琉球はタピック県総ひやごんスタジアムで徳島ヴォルティスと対戦して1―3で敗れた。2連敗で3敗1分けとなり21位。観客を入れたホーム戦は今季初。次戦は15日午後7時からタピック県総ひやごんスタジアムでV・ファーレン長崎と対戦する。
【評】琉球は前半はボールを支配するものの、守備に阻まれてゴールまでなかなか至らない。不意を突かれるようにカウンターから先制点を奪われた。その後も攻撃を緩めず、後半5分、阿部拓馬が決めて1点を返したが、再び一瞬の隙から勝ち越し点を許してしまった。
◇小泉、攻守で躍動 勝利渇望
今季初勝利こそ飾れなかったが、昨季プレーオフに進んだ格上とも言える相手を翻弄(ほんろう)した。シュート数やチャンスメークで上回り、次につながる内容だった。
攻守で躍動したのが小泉佳穂だ。ボランチの位置からは鋭い縦パスで起点となり、トップ下でボールを受ければつなぎ役になるなど幅広く活躍。パスカットされたら自ら強く当たって奪い返すなど、高い集中力で守備にも徹した。小泉がボールを持つと観客も期待の声を上げるようになっていった。
琉球の攻撃が結実したのは後半5分。小泉がふわっと浮かせたクロスを阿部拓馬が右足で巧みにダイレクトでさばきゴール。阿部と抱き合って喜んだ小泉は「いいボールを送れたと思うけど、阿部さんの(個人技の)おかげ。打てばいいだけというアシストを次はしたい」とよりいいボールの供給を目指す。
樋口靖洋監督は「課題だった最後のアシストを決めた。今後につながる」と今季10ゴール10アシストを目指す小泉を高く評価。「勝てた試合だった」と悔しがる小泉は次戦こそ勝利の立役者となることを誓う。
(古川峻)