米軍コロナ61人 県の情報に行動履歴なし「対策に必要」


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沖縄県庁(資料写真)

 沖縄県は11日午後9時50分、玉城デニー知事とステーシー・クラーディー在沖米四軍調整官の電話会談が終了したのを受け、在沖米軍基地内で確認されている新型コロナ感染者の人数を公表した。

 同日夕の記者会見で、県の担当者は「相当数の患者が発生していることについては危機感を持たなければならない」としながらも、基地内の感染者数については「米軍から公表をしないという前提で数字をもらっている」として明らかにしていなかった。

 県はこれまで、米軍の感染者に関わる情報を二つのルートから入手していた。一つは県知事公室と米海兵隊政務外交部とのルートで、もう一つが県保健医療部と海軍病院との間のルートだ。ただ、県保健医療部で得られる情報は「公衆衛生の観点の情報」(県担当者)といい、兵士の行動履歴をはじめ、所属や階級、居住地などの情報は入ってこないという。同部の担当者は「新型コロナ対策では患者の行動履歴も必要になってくる」と訴える。米軍には今後、さらなる情報提供が求められる。