米軍コロナ61人 地元市町村「米兵全員の検査を」「県は協力体制整えるべきだった」


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 【中部】複数の新型コロナウイルス感染者が確認されている米軍キャンプ・ハンセンがある金武町の仲間一町長は「事態が急速に大きくなってきている。即時、基地を閉鎖し、米兵全員のPCR検査を実施してもらいたい」と強い危機意識を示した。「県と連携しながら情報公開の要求も進めていく」と強調した。

 普天間飛行場を抱える松川正則宜野湾市長は「感染者が増加する米国から、ローテーション配備で感染した兵士が移動して来る懸念はあった」と指摘。市も感染拡大防止の対策を検討するとした上で、「中部市町村会でどうするのか、県と連携し、対策を考えないといけないだろう」と話した。

 野国昌春北谷町長は「海兵隊の軍人・軍属が多くいる北谷町も油断できない」と述べ、在沖米海兵隊が人事異動者の隔離施設として町内のホテルを使用することについても改めて基地内での隔離を強く求めた。

 中部市町村会長を務める島袋俊夫うるま市長は、在沖米軍には渡航制限がかからないことに触れ、「基地や施設のある市町村は不安を抱えている。県は早めに国や米軍を交えた協力体制を整えておくべきではなかったか」と指摘した。