【熱闘・高校野球】接戦制した小禄 満塁の窮地を好守で抜け、金城が決勝打(7月18日2回戦)


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小禄―開邦・南部農林・辺土名・真和志 7回裏2死二塁、決勝の適時打を放つ小禄の金城文哉=18日、沖縄市のコザしんきんスタジアム(喜瀬守昭撮影)

 小禄の右翼手・赤嶺壱成が四回の満塁のピンチを救った。相手打線の打球が全体的につまり気味だったことから、直前の三回に外野は若干前に出ることを申し合わせていた。さらに赤嶺は状況によっては打者走者の封殺を狙うと、一塁手の照屋英和に伝えていた。

 実際に四回は外野の前にぽとりと落ちる当たりが続き塁を埋められた。連続してテキサス性の当たりを見ていただけに、次の打者のスイングで赤嶺の体が自然と反応した。素早く捕球すると打ち合わせ通りに一塁へ。塁に付いていた照屋のミットに収まり、点を与えなかった。赤嶺は「あそこで取られていたら流れは持っていかれていた」と、危機を脱したことで徐々に勢いに乗れたと振り返る。

 好守に応えるように投手陣も継投で無失点でつなぐ。迎えた七回の好機に2番金城文哉が初回から打ちあぐねていた相手先発の変化球を捉え、1点をもぎ取った。

 大川基樹監督は「四回の1点は仕方ないと思った」と先制されることを覚悟していたとした上で「しびれる経験。このような試合ができれば次も勝機はある」と見据えた。

(謝花史哲)