沖縄県立中部病院で抗体検査開始 OISTと連携 久米島、各県立病院でも検体採取へ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 新型コロナウイルスの感染状況の調査を目的に、沖縄県が沖縄科学技術大学院大学(OIST)と連携して実施する抗体検査で、県立中部病院は15日から検体の採取を始めた。救急外来で受診した患者から同意を得た上で、血液に抗体があるかどうかを調べる。公立久米島病院でも実施する。本島北部、南部、宮古、八重山の各県立病院でも倫理審査委員会の承認を得次第、検体採取を始める。

 調査は県立5病院と公立病院で、2千検体を本年度内に3回にわたって採取し、計6千検体の調査を見込んでいる。1回目の調査は7月から8月にかけて実施する。

 OISTが検体の測定を担い、京都大学、北海道大学、熊本大学の専門家がデータ解析を行う。分析結果を基に地域ごとの感染実態を把握し、今後の県の感染防止対策に生かしていく。

 新型コロナを巡っては、軽症や無症状の場合もあり、未報告の感染者が多数いる可能性が指摘されている。

 抗体検査で免疫の有無を調べることで、過去に感染した可能性を調べて、実態の把握を目指す。